フセイン政権打倒とイラクの武装解除を目的に、イギリスとアメリカが決断した先のイラク戦争は、当時の日本にも大きな影響を及ぼした。国際世論の反対も虚しく戦端を切ったイラク戦争、そこに隠された真実に迫る硬派な社会派映画『リーサル・ミッション』が、オンライン上の映画館『DIGITAL SCREEN』で上映中だ。, イラク戦争の引き金となった大量破壊兵器、通称W.M.D.をイラク政府が隠し持っていると見込んだ米国・英国だったが、果たしてこの戦争には正当性があったのだろうか? そして政府の隠蔽するイラク戦争の真実とはなにか? 兵士たちの苦悩と自問自答の心境を描き、イラク戦争の過ちと政府の腐敗をリアルに示した傑作戦争ドラマが登場だ。, イラク軍が密かに製造するという大量破壊兵器=W.M.D.を壊滅すべくアメリカ軍の特殊部隊がイラクに投入された。困難な状況の中、順調に作戦は進行しているかに見えたが、大統領が何者かに誘拐されるという前代未聞の事態が発生する。アメリカ軍の威信をかけて、速やかに大統領を救出するための絶対に失敗の出来ない究極の司令=リーサルミッションが発令された。大統領誘拐の目的は?!アメリカ軍最高の精鋭部隊は大統領救出という任務を遂行できるのか?生死をかけた極限の状況下、戦いの行方は?!!(『DIGITAL SCREEN』より引用), 2003年に開戦したアメリカ合衆国(およびイギリス)主導のイラク戦争は、今現在においてもその正当性が問われている。当時、イギリスを除いたヨーロッパ諸国、中東諸国、そして中国、ロシアも反戦の立場を強硬していたが、2003年3月20日、米英軍が巡航ミサイル“トマホーク”でイラク大統領官邸など複数の重要施設を爆撃し、首都バグダッドへの奇襲爆撃をもって開戦に至る。そこから8年後の2011年、オバマ大統領がイラク戦争終結を宣言し、一応の終戦がもたらされた。, そもそも米英が主張した開戦事由は、「フセイン政権は過去に大量破壊兵器(W.M.D.)の保有を公言し、現在もそれを保有する可能性が国際秩序を脅かす」というものだったが、実際にイラク国内で大量破壊兵器の存在は確認されていないのが事実だ。また、2001年のアメリカ同時多発テロの首謀者を匿っているとし、アフガニスタン紛争が勃発。その裏でイラクが暗躍しているなどと主張した。, 米軍特殊部隊員のハンク・ギャリソン大尉は、そんなイラク戦争に対して強い疑問を抱いていた。彼は2001年9月11日のアメリカ同時多発テロに関わったとされる、複数の重要人物の殺害任務を請け負うも、実は“9.11”とは全く関係のない罪の無き人間だったことを知る。“9.11”の悲劇から愛国者としてテロリストへの復讐を誓うギャリソンだったが、次第に彼はこの矛盾した戦争、それを決断した大統領に対して強い憤りを覚える。, そして遂に、ギャリソン大尉とほか数名の仲間たちは、イラク・バグダッドを訪問する米国大統領の拉致計画を実行する。「アメリカ政府が決断を下したイラク戦争は誤りだった」という部分に焦点が当てられており、まさにアメリカ国内からすると左翼思想に感化された問題作であると言って差し支えない。表向きには戦争アクションのようにも見えるキービジュアルだが、実際はとても硬派な社会派ドラマに仕上がっている。, 誘拐された大統領は施設の厨房に監禁される。本作はその殆どをこの厨房内で展開し、緊迫した密室ドラマを繰り広げる。誘拐計画を首謀したハンク・ギャリソン大尉は、部下のダウニー、リッグス、そして期せずして巻き込まれたタルタコフと共に、その厨房に立て籠った。椅子に座らせ両手を拘束した大統領に対し、ギャリソンはこれまでの苦悩を鬼の形相で訴え、更にこの戦争の真実を問いただす。, ヨーロッパ諸国が主張した国連査察団の査察継続を無視し、単独での戦争を推し進めた大統領に、一方的な質問を投げかけるギャリソン。ついには、グアンタナモ収容所やアブグレイブ刑務所などで知られる、非人道的な虐待・拷問を引き合いに出し、大統領に水攻めの尋問を行うなどした。作中では、米兵による実際の捕虜虐待事件もテーマに盛り込んでいるのだ。, 兵士たちが抱いたリアルな“苦悩”と“後悔”を描いた本作は、イラクやアフガニスタンを始めとした中東諸国に展開するその米兵のひとりひとりが、今も実際に感じている疑問なのかも知れない。帰国のメドも立たずに足止め状態の彼らは、ギャリソンのようにこの戦争の道理を探し求めているのだろうか。, 2003年のイラク戦争(加えて2001年のアフガニスタン紛争)の出発点は、世界に衝撃を与えた“9.11”にあることは明らかだが、世界では米国政府による陰謀論がまことしやかに囁かれている。それは、米国政府がテロ計画を知りながらも、政府はテロ計画の防止に努めず、むしろ戦争の口実にテロ計画を利用したというものだ(または、米国政府による完全なる自作自演であったとする説もある)。, 政府はこれらの事実を隠蔽しながらアフガニスタン紛争の火蓋を切り、その後のイラク戦争ではサダム・フセイン拘束後、石油利益を確保するエネルギー資源争奪戦へと変貌。対テロ戦争であったはずが油田利権の支配に目的が変わったと、ギャリソン大尉は説く。テレビや新聞で報じられた実際のニュースを更に掘り下げ、同時に米国政府の腐敗を示した非常に挑戦的な映画だ。, 誘拐された米国大統領は、この映画を通してただ“大統領”と呼ばれているが、彼はイラク戦争を決断した第43代アメリカ合衆国大統領、ジョージ・W・ブッシュをモデルにしているのは明らかだ。扮するのは、TVドラマを中心に活躍するジョン・ポージーで、ブッシュの描写を巧みに演じている。終盤では彼がテンガロンハットを被る場面があるが、これはブッシュ前大統領がカウボーイスタイルを好んでいたこと、そして彼の汚点である“カウボーイ外交”を揶揄する意味も込められているのだろう。, これに加え、ギャリソン大尉を演じるトム・キーシェの素晴らしい熱演ぶりも合わさり、作品に更なる説得力を持たせている。マッド・デイモン主演の『グリーン・ゾーン』(’10)や、クリント・イーストウッドの『アメリカン・スナイパー』(’14)など、イラク戦争を題材とする作品らと共に、戦争の意義を説いた本作も是非ご覧になって頂きたい。, 日本初公開作品が自宅に!インディペンデント映画を多数揃えたオンライン映画館「デジタルスクリーン」がオープン, 1993年5月生まれ、北海道札幌市出身。ライター、編集者。2016年にライター業をスタートし、現在はコラム、映画評などを様々なメディアに寄稿。作り手のメッセージを俯瞰的に読み取ることで、その作品本来の意図を鋭く分析、解説する。執筆媒体は「THE RIVER」「映画board」など。得意分野はアクション、ファンタジー。, 【レビュー】『LOGAN/ローガン』、それは英雄たちのディストピア…拡張を続けるアメコミ映画に逆流する金字塔. © 2017 SHOCK AND AWE PRODUCTIONS, LLC. 映画を愛する人のための「B-THEATER」。支援しながらドライブインシアターで新しい映画体験, 色褪せない名作から話題作まで。「HIBIYA CINEMA FESTIVAL 2020」が開催, パリの伝説的セレクトショップ「コレット」。その閉店の日を記録した映画が渋谷で上映中, この秋、屋外レストランで上質な映画体験を。生演奏と料理で映画『ラ・ラ・ランド』の世界に没入!. そのためイラク戦争では、憎きフセインを倒した後、石油決済はちゃんとドル建てに戻されています。 こうして、アメリカは自国の利益を守るために、2つのもっともらしい「ウソ」をついたのです。 これがイラク戦争の真実です。 12作目は、『記者たち~衝撃と畏怖の真実~』。イラクは大量破壊兵器を保持している──というアメリカ政府が捏造した情報に加担することなく、イラク侵攻の疑惑を追い真実を追究し続けた記者たちの実話を名匠と実力派キャストで映画化! 大量破壊兵器の嘘、宇宙人、ジッグラト…すべての陰謀が1つに!, トランプ大統領の再選が今から可能な理由とは? 不正票は“透かし”で一発で見分けられる、暗殺、ディープステートとの対決…, 11月9~15日「今週アナタに降りかかる不幸」がわかる4択占い! すっぽかし、落とし物、嘘… Love Me Doが回避法を伝授!, トランプ大統領の再選が今から可能な理由とは? 不正票は“透かし”で一発で見分けられる. 大量破壊兵器の嘘、宇宙人、ジッグラト…すべての陰謀が1つに! 2019.04.01 10:00 トカナ配給の最高傑作ドキュメンタリー映画『UFO真相検証ファイル』Part2が10月30日より全国公開!, 世界最大のタブーを完全暴露するトカナ配給映画『イルミナティ/世界を操る闇の秘密結社』公開決定! 「観たら、消される」鑑賞注意!, ロズウェル事件には第二章があった!? 【記者たち~衝撃と畏怖の真実~】 売国奴バイデンと大使見殺し女ヒラリーの行く末は?. イラク戦争の真実は「スターゲイト」強奪戦だった!? ALL Rights Reserved. イラク戦争の真実・・大量破壊兵器は存在しなかった 前坂 俊之 日本で国論を二分して自衛隊のイラク派遣の是非を問うていた最中、肝心のブッシュ 政権のお膝元からイラク攻撃の不正を告発する爆弾証言が飛び出してきたことは何 とも皮肉である。 イラク戦争の真実は「スターゲイト」強奪戦だった!? 2019年3月29日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー. イラク戦争の引き金となった大量破壊兵器、通称w.m.d.をイラク政府が隠し持っていると見込んだ米国・英国だったが、果たしてこの戦争には正当性があったのだろうか? そして政府の隠蔽するイラク戦争の真実とはなにか? 大量破壊兵器の嘘、宇宙人、ジッグラト…すべての陰謀が1つに! 2019.04.01 10:00 【ホンシェルジュ】 2003年にアメリカをはじめとする連合軍がイラクへ武力行使をすることで始まったイラク戦争。開戦の際に多くの疑問が持たれましたが、あなたはどれくらいご存知でしょうか?今だからこそ知っておきたいイラク戦争を関連書籍をご紹介するとともに解説していきます。 米政府とエイリアンの超極秘“人的交流”プログラム「プロジェクト・セルポ」とは?, 【重要・緊急】トランプ再選で来年から「GAFA解体」開始、グーグル崩壊へ!? イラク戦争の真実は「スターゲイト」強奪戦だった!? ブッシュとイラク戦争の真実「記者たち-衝撃と畏怖の真実」 ノルウェーを襲った連続テロ事件「ウトヤ島、7月22日」 “音”だけが頼りの誘拐事件!「the guilty/ギルティ」 スリラーの形でdvの実相に迫るフランス映画「ジュリアン」 映画から日々、多くのことを学んでいる。たとえば、何かを為し遂げた歴史的人物の伝記からは時代を生き抜く力や知恵についてだったり、人間ドラマからは家族やパートナーの存在がいかに大切なものかを気づかせてもらったり、SFの世界は未来や空想を想像させてもらったり、多くを学んでいる。 そのなかで最近特に「これは観なければ!」と目に止まるのは、ジャーナリストの活躍を描いた映画。『記者たち~衝撃と畏怖の … イラク戦争の大義名分であった「イラクの大量破壊兵器保持」。米・ブッシュ大統領のその発言に疑問を持った新聞社ナイト・リッダー社ワシントン支局の記者ジョナサン・ランデー(ウディ・ハレルソン)とウォーレン・ ストロベル(ジ… ©2019 Harumari Inc . Copyright © CYZO Inc. All Right Reserved. アメリカ史上最悪の大統領ドナルド・トランプが、都合の悪いメディアの報道を“フェイクニュース”などとこきおろすシーンは見るに耐えない。ところがアメリカでは、過激な言動で物議を醸すこのトランプ大統領の誕生より10年以上も前に、政府が自国民と世界中を欺く巨大な嘘をついていた。「イラクのサダム・フセインは、大量破壊兵器を保有している」―これが2003年におけるイラク戦争開戦理由のひとつだったが、のちに大量破壊兵器は見つからず、情報の捏造だと明らかになった。当時、大手メディアは、軒並みジョージ・W・ブッシュ政権下の嘘に迎合して、権力の暴走を押しとどめる機能を果たせなかった。たったひとつの新聞社を除いては……。こうした真実に光を与え、骨太な社会派ドラマに仕上げたのが、ハリウッドのヒットメーカー、ロブ・ライナー監督(「スタンド・バイ・ミー」「最高の人生の見つけ方」)の「記者たち-衝撃と畏怖の真実」(3月29日公開)です。, 2002年、ジョージ・W・ブッシュ大統領は“大量破壊兵器保持”を理由に、イラク侵攻に踏み切ろうとしていた。新聞社ナイト・リッダーのワシントン支局長ジョン・ウォルコット(監督ロブ・ライナーが演じる)は、部下のジョナサン・ランデー(ウディ・ハレルソン)、ウォーレン・ストロベル(ジェームズ・マースデン)、そして元従軍記者でジャーナリストのジョー・ギャロウェイ(トミー・リー・ジョーンズ)に取材を指示。しかし、破壊兵器の証拠は見つからず、やがて政府の捏造、情報操作であることを突き止めた。4人は、真実を伝えるために、批判記事を世に送り出していく。だが、NYタイムズ、ワシントン・ポストなどの大手新聞社は、政府の方針を追認。ナイト・リッダーは、かつてないほど愛国心が高まった世間の潮流のなかで孤立していく。それでも、記者たちは大義なき戦争を止めようと、米兵、イラク市民、家族や恋人の命を危険にさらす政府の嘘を暴こうと奮闘する…。, 政府による虚偽の根は深い。2001年9月11日、アメリカで同時多発テロが発生した。ブッシュはすぐさまテロとの戦いを宣言。イスラム系テロ組織アルカイダの指導者オサマ・ビンラディンが首謀者との疑いが浮上する。そして政権が、ビンラディンを匿っているアフガニスタンのタリバンだけではなく、イラクとの戦争を視野にいれるという情報が飛び込んだのだ。ナイト・リッダーの記者たちは、中東問題や安全保障の専門家、政府職員や外交官らへの地道な取材を実施。ビンラディンとサダム・フセインがつながっている証拠は見当たらないというのに、アメリカがイラク戦争に傾斜していることが明らかになる。すべては、同時多発テロへの怨念に端を発しているのだ。同時に映画の冒頭、アフガニスタン戦争を見て軍に志願し負傷した黒人の元陸軍上等兵の公聴会が切迫感を与える。“ナイト・リッダー”は、31紙の地方新聞を傘下に持つ媒体だった(2006年、大手新聞チェーン「マクラッチー」に買収されている)。だから、なかにはウォルコットらの主張に疑問を抱く傘下の新聞社も出てくる。だが、ウォルコットは言う―「他のメディアが政府の広報に成り下がるなら、やらせておけばいい。我々は、我が子を戦争にやる者たちの味方なのだ」と。, 映画の原題「SHOCK  AND AWE」は、イラク侵攻の軍事作戦名“衝撃と畏怖”から採られている。また本作には、イラク戦争を推進したブッシュ政権の政治家らの映像や、当時のニュース番組などのフッテージがふんだんに盛り込まれ、現実味を加えている。更に、登場するジャーナリストたちは、いまもワシントンD.C.で現役記者として活躍しており、本作への協力を惜しまなかったという。彼らは、脚本の段階から撮影までの製作段階で、常に協力した。ほとんどの間、撮影セットに立ち会い、ロブ・ライナー監督や俳優たちが意見を求めようとするときには、いつでもアドバイスできるように準備していたそうだ。出演者のなかでは、ジョン・ウォルコットを演じるロブ・ライナーが貫禄十分だ。彼は、イラク侵攻が始まった2003年の時から、この戦争とアメリカの関与についての映画を撮りたいと考えていたという。その思いを実現するために、長年にわたってイラク戦争に関連する複数の企画を映画化しようと試みた。その念願が今回、ついにかなったというわけだ。, ロブ・ライナー監督は手練れの演出を見せる。饒舌にはならず、端的に事実を展開。かつ記者たちの取材をスリリングに描く。彼は語る―「もし、私たち国民が真実を知ることを許されなければ、民主主義は存続しない。私にとって、この映画はそのようなメッセージを伝えるための作品だ。また、真実を知るという自由や、政府や権力の影響を受けない報道を、どのように手に入れていくかというメッセージもこめている。そういう自由がなければ、民主主義に希望は持てないのだから」と。第35代大統領ジョン・F・ケネディ(1961~1963就任)以降、ブッシュ父子をはじめ、アメリカでは卓越した大統領は登場していないように思われる。それが、以降の世界情勢を混乱させた理由だ。そして、現在のアホ・トランプに至るや、がぜんアメリカの民主主義は衰退していく。移民の排斥、ロシア疑惑、メディア攻撃…彼のでたらめぶりは、つきることがない。そして、こんな男に追従する各国の首脳も出てくる。ところで本作では、イラクの大量破壊兵器保持の情報を、ディック・チェイニー副大統領首席補佐官が意図的にリークしたというくだりが登場する。彼に焦点を当てた秀作映画が4月に公開されます。それについては、またのちほどご紹介しましょう。(★★★★), わくわく CINEMA PARADISE 映画評論家・高澤瑛一のシネマ・エッセイ.

楽天イーグルス 三 木谷, 吉川尚輝 クライマックス, イノセンス 白日, シグニエルソウル アメニティ, 神ちゅーんず ロケ地, シグニエルソウル アメニティ, ベトナム戦争 枯葉剤 奇形児 写真,